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Googleの危機

www.bloomberg.com

日本でも一部ニュースになり始めていますが、ネット企業の代名詞Googleがちょっと危機に瀕しています。発端はイギリスのThe Guardianという新聞社の告発。日本の文春砲もゴシップネタだけじゃなくて、そろそろこういう鋭い告発を見せて欲しいですね。告発の内容は、企業や行政は広告をYoutubeに出稿していますが、それが例えば人種差別的な動画など不適切なコンテンツの前に流れていますよ、そんな映像をスポンサードしちゃっていて大丈夫ですか?というようなものです。特に国民の税金が制作費になっている英国政府の広報映像は、敏感に反応し、すぐにYouTubeなどGoogle傘下のAd networkへの掲載を取り下げました。いくつかの企業がそれに続くと、世界規模の巨大な広告代理店の1つであるHavasが、代理店としてYouTubeへの広告掲載を見送ることを発表しました。大事なクライアントに対しての責任が取れないという判断です。もちろんHavasが失う媒体費は莫大ですが、それよりもクライアントを守る代理店というレピュテーションを取ったとも言えると思います。英断だと思います。ヨーロッパで始まったこの流れがアメリカにも飛び火して、広告大手のAT&TやJohnson & Johonsonなんかも自社判断で広告掲載を取り下げたというニュースです。

 

各社、Googleが不適切な動画への広告掲載に対する何らかの対抗策を講じるまで、広告掲載をしないと主張しているため、Googleの対応に注目が集まっています。きっとGoogle社内では問題への対策のためものすごいことになっているのでしょう。

 

GoogleのAd networkは広告を飛躍的に変えました。とにかく簡単に、そして安価にしました。TVにCMを流そうと思うと、審査は大変だし、大金はかかるし、限られた代理店を通さないと難しいという旧態依然の業界に風穴どころか爆弾を落としました。広告業界はと言うと、さすがに危機への対応能力は高いので大慌てでデジタル推進を促し、Googleと広告主との間に介在することに成功しました。TVCMほど独占的ではなく、デジタル広告の会社への取りこぼしは多くありましたが。

 

GoogleYouTubeUBERAirbnb、例をあげればいくらでも出てきますが、ここ50年くらいかけて構築された産業が「古い!」と、インターネット企業に乗っ取られてきました。確かに大きくなった産業は時代についていけなく歪みも生まれていたのでしょう。比較的容易に、革新的なアイディアは業界を塗り替えてきましたし、人々はそれを手放しで称賛してきました。でも、2017年に入りその進歩に懐疑的な声がちらほらと聞こえてきているように感じていたところの今回の事件となりました。ドラスティックに変えるために必要だとは思うのですが、新しい企業たちは多少、傍若無人なところがあるように感じます。そこを突かれたというところでしょう。

 

でも、デジタル化の波が戻ることはありえません。企業はGoogleに適切な改良を期待しているんだと思います。古い産業だって、失敗を繰り返しながら盤石な構造を築き上げてきました。それが硬すぎて古くなってしまったわけですが。きっと優秀な人材を多く抱えたGoogleは乗り越えるだろうし、もし対応が遅れれば、そこの隙間に入り込んで旧躍進を狙うライバル企業も血眼でしょう。

 

この流れは日本にもくるでしょうか?日本の企業が気にする類の告発とは少し違うのかなと思うのと、日本におけるGoogleと代理店は海外よりも持ちつ持たれつ感が強い印象なので代理店側が穏便に動くのかなと思わます。でも、世界ではこういう流れになっているというトレンドは、じゃあ、うちもとなりやすいのがリスクを恐れる日本企業だったりもします。しばらくちょっと注目ですね。