さよならがんじがらめ

イギリスにMBA留学中の広告クリエーターの日々のこと

40代海外留学のススメ④【折り返し地点篇】

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Leedsにも春が訪れたか?と思った途端に、また冬に逆戻り。相変わらずのサラサラな粉雪が舞い降る日が再びやってきました。

 

2学期の途中という中途半端なタイミングの今日から、約1ヶ月のイースターホリデーが始まります。ちょうどコースの半分強が終わったところなので、今回は今までの経験を振り返り、今後、MBAを目指そうとしている方に何か参考になりそうな情報を提供できればと思っています。

 

まず、常々書いている通り「英語」は巨大な壁です。自分はやや不純な「英語の上達」がいちばんの動機でMBAに来ていますが、ビジネスや経営を勉強したいと強く思っている方は、少なくとも英会話はしっかりと自信あるレベルになってから来るべきだと思います。せっかくの授業の吸収度合い、参加度合いがまったく違ってきます。「英語は行っちゃえばなんとかなるだろ」は大間違い、なんとかなりません。普通にドメスティックに英語教育を受けて育ってきて、留学のために勉強してTOEICで800点ちょいはあります、くらいだと苦しい思いをすると思います。我々のコースには日本人が3人いますが、日常会話の英語力、下から3人は日本人です。また、自分のように「英語もビジネスも」な人、自分はやや非効率な選択をしてしまったと思っています。二兎を追うものは一兎も得ずです。海外に1年いるならもっと基礎英語や英会話のレベルをあげる方法はいくらでもあるように思います。毎日、黙々と図書館にこもる日々だともったいない。もし、留学が既に決まっている方がこのエントリを読んでくださっているならば、出国前にとにかくできる限り英語力をあげることに集中することをおすすめします。

 

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次に授業内容です。時代とテクノロジーの進化の中、大学や大学院のあり方も問われているかと思いますが、MBAはその最たるものだと感じます。アメリカのMBAは分かりませんが、少なくともイギリスはMBAはアカデミックな学問を学ぶ場所とされています。ビジネスに必要な学問を学ぶ場所で、ビジネスを学ぶ場所ではありません。「授業内容が実践的じゃない」と嘆くクラスメイトが多くいます。自分の解釈では「体系だった普遍的な学問としてのビジネス論を学び、卒業後、それをベースに自分で考え飛躍する」場だと思っています。ビジネスの最先端を学ぶ場所ではありません。

 

ただ、それにしても、例えばデジタルマーケティングブロックチェーン理論なんかはふれるべき内容だと思うのですが、もちろん授業で扱われることはありません。やはり、学問として研究され、それが普遍化されるまでには時間がかかります。今だに1973年の文献とかを参照しながら2018年のビジネスをエッセイにまとめたりしています。いわゆる実践的なビジネス専門学校のようなものを目指すのであれば、それはMBAではありません。

 

ただ、ここで自分が重要だと思うのが「自分で考え」の部分です。クラスメイトを見ていて不安に思うのです。ほとんどみんな「自分で考え」ないんです。課題が出されれば、まず、Google、で、それらをパッチワークのように組み合わせて提出完了、最後までGoogleです。まず、Googleの前に進むべき方向を掘るべき場所を考えるべきだと思う。そして、Googleで出てきた知識や他人の考えに対して自分はどう思うのか?を加えるべきだと思う。これはいわゆる現代病の1つなのでしょうか?もちろん、その「考える」ことの大切さなんて大学院ではわざわざ教えてはくれない。グループワークをしたり、プレゼンを聞いていても何1つ新鮮なアイディアが出てこないのです。想像の範囲内、教科書通り。「ぶっとんでるオリジナリティのあるアイディアを出さなくては価値がない」という思考回路を普段の業務から持っているクリエイティブ出身の自分からすると、クラスメイトたちのアウトプットが退屈でしょうがないのです。

 

でも、これに関しては自分が間違っているのかもしれないとも思います。まずは「ベーシック」がきちんとこなせるかが重要視されているのかも知れません。と言うのが、他人とは違うアイディアをぶつけても残念ながら教授からは「なるほど、おもしろいですね」くらいの「ちょい褒め」で絶賛はされません。それは単にアイディアのレベルの低さなのか、やはりそこは求められていないのか、まだ図りかねます。

 

それから、クラスの中で埋もれないために何か1つ「特徴」や「特技」を持参できると良いと思います。特技と言ってももちろん「手品がうまい」とかではなく、クラスの中で活きるものを。ある程度「はったり」でも通用すると思います。自分の場合は「クリエイティブ」というほかの生徒には明確にない明らかな武器があります。グループワークやプレゼンでもはじめから意図的にそこを強調してきました。「あたらしい未知のプロダクト」の提案では、旧知のCG屋さんにお願いしてプロダクトデザインを起こしてもらったり、マーケティング提案には広告ビジュアルのラフアイディアを入れてみたり。突然髪の毛の色を染めてクラスに行ってみたりも、好みの部分もあるけれど正直パフォーマンスの要素もありました。もちろんちょっとした書類やプレゼン資料のデザインへのこだわりは常に忘れません。そうすることで、明確なキャラ立ちに成功しています。プレゼンのスライドデザイン係を毎回やらされるのは困ったものでもありますが、クラスの誰もが自分とグループを組みたがってくれるのは悪いものではありません。

 

正直、ビジネスの視点で考えると世界のトップ校に行かないのであれば、エリートが集まる日本のMBAで母国語で深く熱い議論をした方が良いのではないか?とも思います。ただ、自分の場合は「異国の地で暮らす」という経験は得難いもので来てよかったと感じています。暮らしてみてはじめて分かる「文化」の存在。日本のこともこっちに来て以来よく考えるようになりました。インターナショナルな友達との出会いも貴重な財産です。同じ課題に苦労し、愚痴や噂話を言い合う感じは、通常の出会いでは生まれにくいものです。そして、家族の絆も深くなっているような気がするのです。