さよならがんじがらめ

イギリスにMBA留学中の広告クリエーターの日々のこと

40代海外留学のススメ⑥【エッセイ篇】

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最近、今年の9月からMBA留学予定の方からメールをいくつかいただきました。読んでくださってありがとうございます。後進の成功のために自分の経験をシェアすることは大歓迎なので、今後もご質問などありましたらご連絡ください。ちなみにみなさん若い方でした。「40代からの留学」じゃなくてもお気軽に連絡ください。

 

エッセイってなんだ?

今日も自分は図書館でEssayを書き続けています。イギリスの大学院では授業の課題としてたくさん書かされます。日本でエッセイと言うと「著名人のエッセイ集」など、いわゆる「随筆」的な文章が想像されるかも知れませんが、この場合は日本語訳するなら「小論文」になります。エッセイの書き方にはいくつかの基本ルールがあります。留学が決まっていて知らない方は、事前に学んで行かれることをお勧めします。大学院では、書き方は教えてくれません。

 

何より大事なリファレンス

アカデミックなエッセイで自分がいちばん大事だと感じたことは「自分の考えなんかは求められていない」ということです。授業では自由闊達な意見交換が行われますが、それをエッセイに落とし込む時の話です。当然、自分なりの仮説や主張は介在しますが、それは「思いつき」で終わってしまってはならず、それをアカデミックに立証するのがエッセイです。

 

アカデミックな世界では「私はこう思う」は求められていないので、例えば「I think...」などのI(私)はエッセイには登場しません。すべて事実や発見を積み重ねて出来ていくというのが基本原則です。

過去の研究においてAさんはこのような発見をした。一方、Bさんの調査ではこのような事実が発見されている。ということは、今回の事象に関してはこのように考えることができる。

みたいな構造になります。ここで肝心なのが「リファレンス」(参照)です。いわゆる「ソースは?」というやつです。議論を捏造されないように、誰が何処で発表した情報なのかを参照できるようにしておく必要があります。エッセイの最後にはそれをまとめたリファレンスリストを付けなければなりません。リファレンスの取り方には細かいルールがあり、それに慣れる必要はありますが、自分が大事だと思うのは考え方の部分です。「学問は人類の集合知であって、個人の思いつきレベルの話はノイズでしかない」ということだと自分は解釈しています。

 

プレジャリズムって何?

plagialism、聞き慣れない単語かと思いますが大学院では頻出します。いわゆる「盗用」です。他人の発見を、さも、自分の発見のようにしてはいけません、ちゃんと出典を明記しなさいというルールを違反することです。多くの場合、これが見つかるとそのエッセイは不適格とされ、その科目の単位は落とすことになります。MBAのエッセイにおいて「他人の発見を自分の発見のように見せかける」ような場面は少ないですが、油断大敵です。意図していなくても、やってしまうことがあるのです。それが「コピペ問題」です。

 

デジタル社会において、コピペは日常茶飯事ですが、他人のものは他人のものです。借用する場合にはきちんと権利を確認し、出典元を明らかにする必要があるということです。自分はこれは学問の世界だけじゃなく、現代社会においてとても大切な倫理観だと思っています。

 

例えば、twitterを見ていたらおもしろいことを呟いている人がいたとして、その呟きをコピペして自分の意見のように投稿したらダメですよね?痛いですよね?リツイートしたり、シェアしたりすることで、オリジナルの発信者の意見であることをちゃんと尊重しますよね。

 

SNSはそのあたりがうまく出来ています。「歌詞の盗用」だ「事実の捏造」だと言った話題がマスコミを賑わせることも珍しくありません。これが「悪事」であることは、それこそ小学生くらいからしつこく教育していくべきだと思います。インターネットで検索し、他人の意見を「参照」することは歓迎されるけれど、それは自分の発見ではないということを。

 

あくまで一般論で全員ではありませんが、著作権の概念も曖昧なお隣の大国出身の生徒たちは、エッセイの「ルール」としてコピペはダメと分かっていても、なぜ、それがダメなのかの根本を分かっていないように感じます。