さよならがんじがらめ

イギリスにMBA留学中の広告クリエーターの日々のこと

イギリスの公立小学校事情

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学生の街、Leedsは最近とても静かです。というのも、論文執筆などの作業はあっても、アカデミックイヤーが終了し、多くの学生が地元に帰っているからです。写真は「今年も一年おつかれさまでした(推測)」と、大学で行われていたスタッフたちへの感謝のイベントの様子です。突然、キャンパスのど真ん中に観覧車が屹立していたので驚きました。

 

同様に娘の学校も先週末でひとまず終了。今回は、娘の通うイギリスの公立小学校について書いてみたいと思います(全てのイギリスの公立に共通かどうかはわかりません)。

 

慣れさせることを大切にしている?

上に「ひとまず」と書いたのは、先週金曜日でカリキュラムは終了し成績表ももらって、教室でパーティして、お開きとなったのにも関わらず、今日もまた、通学しているからです。夏休みまでの最後の2週間は、9月から始まる新学期の「準備期間」として新しい学年の環境に慣れる期間だそうなのです。

 

勝手な推測では、9月の新学期、いきなりフルスロットルで通常営業で勉強を開始するために、新しい教室、先生、クラスメイト、ルールなどに慣れておきましょうということなのだと思います。日本だと4月の新学期のドキドキする感じが懐かしく思い出されますが、それをイギリスは新学期の9月の前の7月に先に体験しておくようです。良いのか悪いのかよく分かりませんが、イギリスではこの「慣れさせる」ことを重視しているように感じます。

 

というのが、実は娘は今日からやっと1年生(もうすぐ6歳の5歳です)。この1年間は1年生になる前の準備期間として「レセプション」というカリキュラムに通っていました。幼稚園と小学校の間のインターバルのような期間でしょうか。小学校に毎日通うものの、基本は、遊んでる感じでした。これも、小学校に慣れさせるための期間だと説明を受けました。

 

やっぱり自由なイギリスの学校

やはり日本の学校と比べるとイギリスの学校は先生や生徒に自由裁量を与える機会が大きいように感じます。例えば、制服。入学の際に配布されたガイドによると娘の学校は「青いカーディガンかセーター、黒いズボンかスカート、黒い靴」が制服になります。女の子の夏服は「青と白のチェック」になります。「これです」とは決まってなくて、ちょっとずつみんな違います。親からすると、いわゆるファストファッション専門の安い店でも、高級デパートでも制服を用意することができ、選択の幅が広がります。また、ちょっとしたイベントで「今日は制服じゃなくて良いデー」がよくあります。

 

ランドセルの文化はありません。それぞれリュックやカバンを持っています。ランドセルは日本の文化なんですかね?

 

また、授業ではカリキュラムとは別に「毎月のテーマ」があるようです。ロイヤルウェディングに合わせて「結婚式」だったり、ラマダンに合わせて「世界のお祭り」だったり、なぜか突然「南極、北極に住む動物」だったり。テーマは先生が自由に決めるようで、テーマごとに教室の中を飾り付けてくれたりもしています。そのテーマに沿ったかたちで、英語や算数などの科目を学びます。ある意味「実践的」だなと思います。

 

クラス分けもユニーク

娘の学校は全学年2クラスずつあるのですが、最初の学年の「レセプション」では生まれ月に応じてクラス分けがされていました。確かに4、5歳の子の1年分の差は大きいですからね。次の1年生からは、成績別にクラスが分かれるようです。ある意味、残酷ではあるけれど、もっと勉強したい子と、そうでもない子に分かれます。挽回のチャンスは毎年あって、上のクラスにいたけれどついていけなそうな子や、下のクラスにいたけれど頑張った子は入れ替わっていきます。結果的に、できる子とできない子の差はどんどん広がっていきますが、その子その子にあった教育がされていくのは良いことだと自分は思います。

 

ちなみに公立小学校は、家の近所の学校数カ所から選ぶことができました。市役所のホームページで住所を入れると候補の学校がいくつか出て来て、あとはそこに自分でコンタクトをとります。学校ごとに、進学率や成績などを参照にした評価がついています。人気の学校は早めに予約しないと定員オーバーだったりもします。学費は、無料です。娘の学校では3年生からは給食代だけ払う必要がありますが、今はランチも無料です。

 

欠席はきびしい

意外だったのが欠席にたいしてとても厳しいです。義務教育に子供を通わせるのが「親の義務」だそうで、自由に休ませるわけにはいきません。学校を休む際には必ず連絡をし、理由を告げなくてはなりません。無断欠席が数回重なるとけっこうな額の罰金を払わなくてはならないそうです。

 

また、2ヶ月に一度のペースで、出席状況の通知表が渡されます。無遅刻無欠席だと緑の紙、いくつか遅刻や欠席があると黄色い紙、たくさんあると赤い紙と露骨に遅刻や欠席を非難しているのが伝わってきます。

 

ここで問題なのが、昨今、ヨーロッパ内旅行は格安航空券が主流ですが、これが需要に応じて金額が決まるので、公立小学校の休みの日を境に金額が大きく変わるのです。へたすると1日出発日が違うだけで2倍3倍以上かわってきます。1日早く学校を休ませることで、半額で休暇に行ける、、、悩ましいですよね。ちなみに我が家は昨年のクリスマス休暇の際は1日早く休ませてしまいました。「朝から体調悪く、病欠します」「はいはい」という白々しい会話が心苦しかったです。

 

先週末、日本の学校よりは1年半早く学校に通い、1年のカリキュラムを終えた娘の成績表はなんとオールAでした。ただでさえはじめての学校、慣れない言葉や環境の中、立派に頑張って見事な成績を残した彼女を心から誇らしく思います。自分ももっと頑張らなくてはと、残りの修士論文執筆に気合いを入れ直しました。